上場企業を辞めた東大生が月収20万円でもアジア勤務を選んだ理由

UberEatsの自転車デリバリー配達員の副業や、インドネシア、ジャカルタでの仕事について紹介

珈琲時光(東京物語を意識した一青窈主演の孤独な映画)

投稿日:2005年11月5日 更新日:

とても素敵な映画だ。
ネットとかの感想を眺めてみると、厳しい批判も多い。驚きだ。
つまらない、ストーリーがない…とか。まあ確かにそうかもしれない。
だがこの映画はストーリーやどんでん返し展開を楽しむ映画ではないと思う。というか、ではない。(断言)
美しいのだ。シーンのひとつひとつに隙がない。夕日や都電、神保町などの景色はもちろん。

 

主人公の行動の理由を直接的に描いていない

それよりも、一青窈はなぜ電車の先頭に乗るのか、なぜ肇にコーヒーを注文したのか、など同じ行動をする人にしか共感できない東京人の繊細な日常を切り取り、詰め込まれているところが素晴らしい。
でももちろん、ほとんどは観る人の解釈にゆだねてる部分もあるだろうけど。一青の出生の謎など、劇中じゃ解明しようもないし、どうだっていい。

現実の一青窈本人のプロフィール知ってる人にとっては逆にこみ上げてくるものあるけれど。(狙っているんだろうか?)

 

主人公、陽子の考える心地よい孤独

一青窈演ずる陽子にとても共感できる。そこが僕にガツンときた。
台湾で妊娠して、おそらく相手とはあまり深い愛はないだろう。実母ではないにしろ深いつながりがしっかり出来ている親にも話したくない。

そんなわざと孤立しちゃってるところが特徴かな。
人に頼りたくない、けど自分は深く傷ついている。傷ついてるのは自覚してる、けど人に頼るとよけいに自分が重荷になる、もしくは結局は人間一人だということは身に染みすぎてしまった。
「だから、ほら私は平気なんだ、気使わないでね。あれ、ほんとに平気だ、だいじょうぶだ。」

 

肇ちゃんのように、ただそばに“いて”くれること。親が心配してくれる気持ちがあること(言葉でなくても)

それだけで幸せなのだ、そうそれに陽子は気づいているのだ。

 

この映画は小津安二郎「東京物語」のオマージュ作品

小津安二郎にも触れておく。この映画小津安二郎の「東京物語」と連日で観た。
小津監督にはまだ詳しくないけれど、オマージュっておもしろいなあ。
「東京物語」の東京の今の人間物語を描くという部分を、「珈琲時光」は非常に上手く抽出してると思う。
今の東京とは切っても切り離せない、電車、一人暮らし、孤独。今の時代ならではだ。
台湾の人なのに東京をこんだけ繊細に感じ取り、吸収するなんて、侯監督は真の芸術家ですね。
日本人負けてられないよ。

 

ラストあれでよかったのかな。なにか進展ある終わり方だったら展開期待してる人も納得させられて良かったんじゃないかと。でもそれじゃ逃げ、というか汚いかな。
とにかく美しい映画でした。

Ad-336px-stinger8

Ad-336px-stinger8

-映画
-

Copyright© 上場企業を辞めた東大生が月収20万円でもアジア勤務を選んだ理由 , 2018 All Rights Reserved.